レクサス、900馬力のクルーザー「LEXUS Sport Yacht Concept」を発表


1基450馬力の「LEXUS LC」用V型8気筒5Lエンジンを2連装し、900馬力を発生させるオープン船体のマリン・クルーザーを米国・マイアミでリリース

トヨタ自動車株式会社(本社:愛知県豊田市、代表取締役社長:豊田章男、以下 トヨタ)傘下のLEXUSブランドは、米国・マイアミで実施したブランドイベント“Through the Lens”に於いて、高性能マリンクルーザー「LEXUS Sport Yacht Concept」を世界初披露した。

ちなみにトヨタ自動車は、豊田佐吉・喜一郎・章一郎へと続く同社の足跡を歩むなか、1890年の「豊田式木製人力織機」を皮切りに「自動織機」「自動車」「住宅」に続き、新たな事業の地平を求め、日本国内のプレジャーボート事業で首位に立つヤマハ発動、そしてヤンマーを追い、1990年(平成2年)にマリン事業企画室を設置し、研究開発のスタートを切っている。

1997年にマリン事業部を設立。同じ自動車業界に於いては、日産(日産マリン)が2015年にプレジャーボート事業から撤退するなか、船体へのアルミ素材の採用や、自動車で培ったエンジン技術や品質管理手法を導入、マリンエンジンの製造・販売も手掛けてきた。

そうした経緯からトヨタ自動車は、これまでに約900隻のボートを日本国内で販売。今回の「LEXUS Sport Yacht Concept」は、トヨタのマリン事業が20年目を迎えるにあたり、LEXUSがクルマだけに留まらず、広域に於ける顧客に対して、驚きと感動を提供するための、新たな提案のひとつとして開発したと云う。

開発には、LEXUSのチーフブランディングオフィサーでトヨタ自動車・社長の豊田章男氏も関与し、ブランドのデザインフィロソフィーに基づく流麗なフォルムに、“F”モデルやラグジュアリークーペLCに採用しているV型8気筒5L(4969cc)エンジンを2基搭載するなど、LEXUSの特徴を数多く備えたコンセプトモデルである。

今回の「LEXUS Sport Yacht Concept」のリリースについて豊田章男氏は、「私達は、モビリティの可能性を海にも広げたいという思いのもと、かねてからマリン事業に取り組んできました。

LEXUS Sport Yacht Conceptは、LEXUSが提供するライフスタイルを拡げる新たなモビリティの提案です」と述べている。

完成に至ったこの「LEXUS Sport Yacht Concept」は、全長12.7m×全幅3.86mのサイズ。これまで自動車で表現してきたLEXUSのデザインフィロソフィーに基づく流麗なフォルムと高級感のあるインテリアにこだわり、これをクルーザーという新たな形で具現化した。

また、8名が乗り込めるオープンデッキのシートは前向きにも横向きにも座れるユニークな左右非対称の形状を採用し、外形スタイルとの一体感を演出。

バウキャビンは、日本の「和」を意識した落ち着きのあるデザインを基調とし、黒のガラスフローリングや情緒感のある照明により、非日常的な空間を演出した。

また、サウンドシステムにはハイエンドオーディオの世界を常に先導し続け、LEXUS車にも採用されているマークレビンソン製を搭載している。

搭載されたパワーユニットは、LEXUS “F”モデル(RC F・GS F)やラグジュアリークーペLCに採用されている2UR-GSE V型8気筒5L自然吸気エンジンを船舶用にチューニング(450ps/基)し、レース用スターンドライブ(エンジン本体が船尾船体内に据え付けられ,ドライブユニットは船外にあってプロペラを回転させる形式)と組み合わせ、最高速度43Kt(時速79.636Km)をマークする。

また、船底の滑走面は水との摩擦抵抗を軽減するステップハル(船底の滑走面にステップを設け、波浪の抵抗を低減させる船体構造)を採用することで高い走航性能を実現。

船体構造はカーボン繊維を、上型にフイルムを使用して下型との気密性を保つことで真空圧によって樹脂充填・含浸させる成形法のインフュージョン成形とすることで高剛性・軽量化を実現している。

操作画面は、統合インストルメントパネル(タッチパネル式24インチ液晶ディスプレイ)を採用。計器類やスイッチ類を集約し、スタイリッシュなデザインと高い利便性を両立。

ジョイスティック操作により、安全でスムーズな離着岸を可能にするドライブアシストシステムや海上で船体の位置や方向を保持するバーチャルアンカーシステムを装備した。

加えてクルーザー内の電源は、大容量のリチウムイオンバッテリーシステムを装着することで低エミッション、低騒音を実現している。

LEXUS Sport Yacht Concept主要諸元

なお、発表の場となった“Through the Lens”は、LEXUSがクルマだけに留まらない幅広い領域で、トヨタ自動車としてあえて市場を限定せず、驚きと感動を提供するライフスタイルブランドとしての活動を発表するイベントである。

今回は、この「LEXUS Sport Yacht Concept」の披露と合わせ、2017年デトロイトモーターショーで発表した新型フラッグシップセダンLSと、2017年春発売予定のフラッグシップクーペLCの撮影会や、2016年11月にLEXUSとのコラボレーションを発表したリュック・ベッソン(Luc Besson)監督映画“VALERIAN AND THE CITY OF A THOUSAND PLANETS”のプロモーションイベントも実施された。