三菱ランサーエボリューション(LANCER EVOLUTION)23年間の歴史(その1)


1992年、初代ランエボ『ランサーエボリューション』の登場

三菱自動車工業株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長兼COO:相川哲郎、以下、三菱自動車)は、1974年のサファリラリー(ケニア)において、世界ラリー選手権(WRC)で日本車初の総合優勝を果たした『ランサー』の名を受け継いだ通称ランエボこと『ランサーエボリューション』を1992年に発売した。

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その誕生の経緯は、1988年からWRCに参戦して通算6勝を挙げていた『ギャランVR-4』も、90年代になると苦戦を強いられるようになり、これに代わるWRCホモロゲーションモデルが検討されていた。

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そこで白羽の矢が立ったのが、コンパクトセダンの『ランサー』だった。

『ランサー』の軽量・コンパクトなボディを補強して剛性を高めながら、『ギャランVR-4』で熟成を重ねてきた4G63型2.0Lインタークーラーターボエンジンと、VCU付センターデフ方式のフルタイム4WDを搭載。

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最高出力は『ギャランVR-4』より10PS高めた250PSを発揮。また、アルミ製ボンネットフードなどの採用により軽量化を推進。

サスペンションは剛性アップを中心に最適化した。大開口のフロントバンパー、大型リヤスポイラーなど、空力性能も追求するなど、ラリーカーのベースとして高い運動性能を実現したうえで、市販車としてはRECARO社製スポーツシートやMOMO社製ステアリングホイールなどの特別装備も採用し、この新型車両は発売後に即完売するほどの人気を博した。

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WRCでは1993年の第1戦モンテカルロから1994年第3戦サファリまで参戦。最高位は2位ながら、高いポテンシャルを披露した。

LANCER EVOLUTION (1992年10月発売)
■ランサーエボリューション(GSR)
・全長:4310mm×全幅:1695mm×全高:1395mm 重量:1240kg
・ホイールベース:2500mm トレッド前:1450mm/後:1460mm
・エンジン:4G63型インタークーラーターボ
・最高出力:250PS/6000rpm
・最大トルク:31.5kgf-m/3000rpm
・トランスミッション:5MT
・駆動方式:VCU式フルタイム4WD
・サスペンション前:マクファーソンストラット/後:マルチリンク
・ブレーキ前:15インチベンチレーテッドディスク/後:14インチ
・ディスクタイヤ:195/55R15
販売台数7,628台

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