三菱ランサーエボリューション(LANCER EVOLUTION)23年間の歴史(その4)


ベースモデルの刷新により第2世代に移行した『ランサーエボリューションⅣ』

三菱自動車工業が『ランサー』を1995年10月にフルモデルチェンジしたことにより、ランエボこと『ランサーエボリューション』もこれに合わせて第2世代へと移行した。

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この世代で、ラリーカーのベースとなった「RS」は、WRCワークスチームの技術要望に応える機能装備を、またより身近にスポーツドライビングを愉しむために別途、用意された「GSR」は、優れた運動性能を安心して引き出せる機能装備を採用して互いの差別化を図っている。

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さて1996年8月に発売された『ランサーエボリューションⅣ』では、走行状況に応じて、後輪左右のトルク移動量を電子制御するアクティブ・ヨー・コントロール(AYC)を採用し、コーナリング時の回頭性とブレーキング時の安定性を向上させている。

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また、エンジンは、高速型カムプロフィールの採用、ピストンの軽量化、ツインスクロールターボチャージャーの採用、インテークマニホールドのストレート化などにより、最高出力は10PSアップの280PSを達成。

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サスペンションは『ランサー』のフルモデルチェンジに伴い、新開発のマルチリンク式リヤサスペンションが採用されることになった。

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なお「RS」にはスーパークロストランスミッション(ハイ及びローの2種類)をオプション設定としたほか、フロントにトルク感応式ヘリカルLSDを採用している。

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WRCでは、1997年の第1戦モンテカルロから1998年の第4戦ポルトガルまで参戦し、1997年にトミー・マキネンが2年連続でドライバーズチャンピオンを獲得した。

LANCER EVOLUTION IV (1996年8月発売)
■ランサーエボリューションIV (GSR)
・全長:4330mm×全幅:1690mm×全高:1415mm
・重量:1350kg ・ホイールベース:2510mm
・トレッド前:1470mm/後:1470mm
・エンジン:4G63型インタークーラーターボ
・最高出力:280PS/6500rpm
・最大トルク36.0kgf-m/3000rpm
・5MT
・VCU式フルタイム4WD+AYC
・サスペンション前:マクファーソンストラット/後:マルチリンク
・ブレーキ前:16インチベンチレーテッドディスク/後:15インチディスク
・タイヤ:205/50R16
販売台数13,134台

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