日本のUACJ、米・自動車用アルミホイール製造販売会社の株式取得


古河スカイと住友軽金属工業が経営統合し2013年に発足した株式会社UACJ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡田満)は3月22日、SRS International Holdings, Inc. 社(本社:米国ミシガン州、社長:Yogen Rahangdale)の子会社で、米国およびメキシコを中心にWhitehall Industriesのブランド名で自動車用アルミニウム構造材および各種アルミニウム部品などの製造販売を行うSRS Industries, LLC社(本社:米国ミシガン州、社長:Yogen Rahangdale、以下「SRS」)の全株式を、155百万米ドルで取得した。

米国マーケットで事業を展開している自動車メーカー各社は、CAFE規制による自動車燃費基準を達成するため、アルミニウムの採用による軽量化を進めており、ボディー材だけでなく構造材や各種部品などでも大きな需要が見込まれている。

さらに米国でのこの動きは、世界各地に広がりつつある。

同社は自動車パネル用アルミニウム材について、3月10日に公表したとおり(欧州Constellium N.V.社、本社:オランダ アムステルダム、CEO:Pierre Vareille、以下「Constelliumと、米国における自動車パネル用アルミニウム材共同事業のさらなる拡大についての検討開始を先の3月10日に合意した)、Constellium N.V.社との共同事業のさらなる強化と拡大の検討を開始している。

自動車用アルミニウム構造材および各種アルミニウム部品については、このたびの北米におけるリーディングカンパニーであるSRS社取得により、今後積極的にお客様への販売を行い、確固たる地位の確立を目指していく構え。

併せて同社は、自動車用アルミニウム材においてもグループ会社との連携により、最適なソリューションを提供し、さらにグローバルな供給体制を拡充していくことにより、顧客の信頼を得るとともに、企業の成長と存在価値向上を図っていくとしている。

【買収対象会社の概要】
新社名:UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.
代表者 :未定
所在地 :5175 W. Sixth Street, Ludington, MI, USA
事業内容 :自動車用アルミニウム構造材および各種アルミニウム部品を製造し、北中米に拠点を有する米国系・日系・欧州系自動車メーカーへ販売
資本金 :2,000千米ドル
創業年月日 :1974年2月14日
設立年月日 :2009年11月18日
現在の大株主および持株比率 :SRS International Holdings, Inc. :88.0%
Rani Rahangdale 2015 Grantor Retained Annuity Trust No.1 :12.0%
連結売上高 :117,357千米ドル(2015年12月期)
製造拠点 押出/加工工場(本社機能):米国ミシガン州ラディントン市
加工工場:米国ミシガン州ラディントン市
押出/加工工場:米国ケンタッキー州バドューカ市
加工工場:メキシコグアナフアト州サンミゲル・デ・アジュンデ
従業員数 :約800人

なお株式会社UACJによると、本件は2016年4月~5月にクロージングの予定と云う。UACJは、古河スカイと住友軽金属工業が経営統合し2013年に発足した。

ただし、米国競争法当局からの承認の取得および持分譲渡契約に定める条件の充足が必要となるため、事情によってはクロージングの時期が変更される可能性がある。また、同件に伴うUACJの2016年3月期連結業績に与える影響はないとしている。