ホンダ、FCV「CLARITY FUEL CELL」日本国内への提供開始


ゼロエミッションビークルで世界トップクラスの一充填走行距離約750kmを実現

本田技研工業株式会社(本社:東京都港区、社長:八郷隆弘、以下、ホンダ)は3月10日(木)、新型燃料電池自動車(以下、FCV)「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」を発売した。

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ホンダでは、CLARITY FUEL CELLについてFCVの本格普及を目指し、クルマとしての「普遍的価値」である実用性の高さと、時代の先端にふさわしい「先進的魅力」を備えたFCVと謳っている。

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車体設計上のポイントは、ホンダ独創の技術を用いて燃料電池パワートレインの小型化を図ったことにある。

具体的には、駆動ユニットであるモーターと、発電ユニットである燃料電池スタックを別々の位置に搭載せず、駆動ユニット上に燃料電池スタックをコンパクト化して、駆動ユニット上に重ねてボンネット内に搭載。

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これによりセダンタイプのFCVとしては、世界で初めて5人乗り(※1)を実現した。なおこれまで他のセダンタイプFCVの場合、燃料電池スタックをキャビンスペースに下に置くケースが見られる。

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また、70MPaの高圧水素貯蔵タンクを搭載し、キャビン背面に搭載し、パワートレインの高効率化や走行エネルギーの低減を測ったことで一充填走行距離(参考値)を、従来比で約30%延ばすことを可能とし、ゼロエミッションビークルで世界トップクラス(※2)の約750km(※3)航続距離を達成した。

これにより、毎日の使用からロングドライブまで、日常のクルマとしての実用性が大幅に向上。一回あたりの水素充填時間は3分程度(※4)と、ガソリン車と変わらない使い勝手を実現している。

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さらに「先進的魅力」として、力強さと流麗さを併せ持ったエクステリアデザイン、最高出力130kWの高出力モーターを搭載していることから、電動車ならではの静かで力強くなめらかなドライブフィールとなっているいる点も美点のひとつだろう。

また、同日発売の可搬型外部給電器「Power Exporter 9000」を組み合わせることにより、「走る電源」として一般家庭のおよそ7日分(※5)の電力を供給することもできる。

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なおCLARITY FUEL CELLの導入初年度は、従来からFCV普及促進に協力を得ている自治体や企業を中心としたリース供給を継続していく。

この際に、外部給電器も含めた市場の実用環境に於ける製品の使用状態や、顧客並びに関連団体の多様な意見と要望を積極的に収集していく。その後、速やかに個人ユーザーへの販売を行っていく意向としている。

車両の生産は、生産企画統括部/パワートレイン生産企画統括部(栃木県塩谷郡高根沢町)で少量生産から開始し、その後生産規模を拡大する計画。また、2016年中に、米国や欧州での展開を予定していると云う。

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かつてホンダは、2002年にFCVとして世界で初めて米国環境保護庁およびカリフォルニア州大気資源局(※6)認定を取得した「FCX」で、日本と米国でリース供給を開始。

2008年には他社に先駆けて、セダンタイプのパッケージを持つ「FCXクラリティ」のリースを開始。

CLARITY FUEL CELLは、それらにより得られたFCVの使い勝手や走行性能などの各データをもとに開発されている。

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新型燃料電池自動車 CLARITY FUEL CELL
●リース計画台数(国内・初年度) 200台程度

主要諸元
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ボディーカラー(全3色)(※8)
– プレミアムブリリアントガーネット・メタリック(ルーフカラー:ブラック、インテリアカラー:プラチナムグレー)
– ホワイトオーキッド・パール(ルーフカラー:ブラック、インテリアカラー:プラチナムグレー)
– クリスタルブラック・パール(インテリアカラー:ブラック)

(※1)セダンタイプの市販予定車として

(※2)2016年2月時点、ホンダ調べ

(※3)JC08モード走行パターンによるHonda測定値。SAE規格(J2601)の標準条件(外気温20℃、高圧水素タンク内の圧力10MPaからの充填)に基づいた水素充填圧70MPaステーションでの充填作業におけるHonda測定値であり、仕様の異なる水素ステーションで充填した場合は、水素タンク内に充填される水素量が異なるため、走行距離も異なる。
また、同条件下で2016年度以降に運用開始が見込まれる新規格の水素ステーションで充填した場合は、走行距離は約800kmとなる見通し。走行距離は使用環境(気象、渋滞など)や運転方法(急発進、エアコン使用など)に応じて大きく異なる。

(※4)SAE規格(J2601)の標準条件(外気温20℃、高圧水素タンク内の圧力10MPaからの充填)に基づいた水素充填圧70MPaステーションでの充填作業におけるHonda測定値。水素充填圧および外気温により、充填時間は異なる。

(※5)一般家庭における一日の平均消費電力量(電気事業連合会調べ)から換算した場合。

(※6)California Air Resource Board:CARB

(※7)車両はリース専用車両となる。リース料金は期間・プラン等により異なる設定となっている。

(※8)ホワイトオーキッド・パールは43,200円(消費税込み)高、プレミアムブリリアントガーネット・メタリックは64,800円(消費税込み)高となる。

可搬型外部給電器 Power Exporter 9000 (同日発売)
■主要諸元
– 定格出力:9kVA
– 出力電圧/周波数:AC100・200V(単相三線式)/50、60Hz(切替式)
– 電力変換方式:インバータ方式
– 重量:50.8kg
– 全長×全幅×全高:755mm×387mm×438mm
– 出力端子:100V×6口/200V×1口
– 適用規格:電動自動車用充放電システムガイドラインV2L DC版
– 全国メーカー希望小売価格(参考価格) 1,180,000円(消費税込み)

問い合わせ
お客様相談センター 0120-112010(いいふれあいを)