ホンダF1第13戦シンガポール、フリー走行はトップから0.8秒落ちの8番手


本田技研工業株式会社(本社:東京都港区、社長:八郷隆弘、以下、ホンダ)は、FIA※フォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1)で、今シーズン2回目のナイトレースとなる第13戦シンガポールGP(開催地:シンガポール、9月18日~20日)について、今大会のサーキット情報等について、株式会社本田技術研究所・専務執行役員、F1プロジェクト総責任者の新井康久氏がプレビューコメントを発表している。

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なおフリー走行後の段階では、フェルナンド・アロンソが最速タイムから0.8秒落ちの8番手につけている。

フリー総合後に於ける「フェルナンド・アロンソ選手」、「ジェンソン・バトン選手」の印象・同レースへの感触を含めて、発表されている現段階での内容は以下の通り。

新井 康久|株式会社本田技術研究所 専務執行役員 F1プロジェクト総責任者
「ヨーロッパでの連戦が終わり、シンガポールからシーズン後半の遠征が再開します。

ヨーロッパラウンドでは時差もないため、身体が自然と週末のグランプリ時間に順応していきますが、この週末からはアジアで2週連戦となります。

シンガポールのコースは水辺に面した市街地コースで、F1の中でも数少ないナイトレースとなります。

開催時刻はヨーロッパ時間ですが、実際は夜ということで、時差や昼夜逆転などといった環境の変化に対応するため、チームの準備は一層大変となります。

シンガポールは、9月中旬でも気温が30度以上で湿度も高いことから、ドライバーとチームにとって厳しいレースの一つで、コースは幅が狭く、バンピーで滑りやすい路面となっています。

23のコーナーの中では90度のコーナーが多くトリッキーなレイアウトとなっているので、マシンにとってはパワーユニットのドライバビリティとターンインのしやすさ、そしてトラクションのかかり方が重要となってきます。

チーム一丸となって市街地コースのセットアップをまとめたいと思います」

レース日程
9月18日(金):
フリー走行1 18:00~19:30(日本時間 19:00~20:30)
フリー走行2 21:30~23:00(日本時間 22:30~24:00)
9月19日(土):
フリー走行3 18:00~19:00(日本時間 19:00~20:00)
予選 21:00~22:00(日本時間 22:00~23:00)
9月20日(日):
決勝レース 20:00~(日本時間 21:00~)
※決勝レースは61周完走、もしくは2時間経過時点の周回で終了

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フリー走行後の結果:「ここでは戦いができる」
2015年9月18日(金)・1日目フリー走行後

フェルナンド・アロンソ
MP4-30-03
FP1 1分50.123秒(トップとの差 +2.128秒)21周 11番手
FP2 1分46.959秒(トップとの差 +817秒)26周 8番手

「8番手という結果は、今日の我々のポジションを正確に表していると思います。
ここのサーキットは、我々のマシン特性に合っており、モンツァやスパとは非常に異なります。我々にとって有利なサーキットであることを生かし、結果を出すためにベストを尽くさなければなりません。

昨年以降に実施されたサーキットのレイアウト変更についても満足しています。今のコースの方がより安全で、オーバーテイクの機会もさらに増えたのではないかと思います。

13コーナーへの入り口がとても広くなったので、日曜日には異なるレーシングラインが見られるでしょう。そこで繰り広げられるアクションにも期待しています」

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ジェンソン・バトン
MP4-30-04
FP1 1分50.455秒(トップとの差 +2.460秒)21周 15番手
FP2 1分47.888秒(トップとの差 +1.746秒)28周 14番手

「今日はまずまずの一日でしたが、ここではマシンのバランスを取るのにいつも苦労します。燃料が少ないときに、いくつか問題が発生しました。今日はバランスが悪かったです。

フェルナンドのマシンは、そこそこ良いバランスが取れていたように思います。今日はそれぞれのマシンに異なる仕様のエンジンを搭載しており、私は寿命が残り少ない旧仕様のエンジンでの走行となりました。

ただ、明日はパフォーマンスがさらに向上するはずです。明日の予選で、今日のフェルナンドのペースまで上げることができれば、Q3進出に向けて良い戦いができるでしょう。

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ロングランでは、上位3チームが非常に速く、残りのチームと比べて2秒以上速いペースとなっています。ですから、明日の予選と日曜日の決勝ではベストを尽くし、我々がどのポジションになるのか見てみましょう。

ただ、私は今回のレースを楽しみにしています。少なくともここでは戦いができるので、前の2戦よりもさらにエキサイティングな展開になるでしょう。レースでは、中位グループでの走行になると思います」

エリック・ブーリエ | McLaren-Honda Racing Director
「良い結果を約束することはできませんが、本日の走行は励みになる内容でした。

今日は8番手および14番手という結果で一日を終えましたが、フェルナンドのベストラップタイムは本日の最速タイムからわずか0.8秒遅いだけでした。

また、今日は信頼性に関するトラブルが発生することもなく、多くの周回を重ねることができました。収集した膨大な量のデータを今夜解析し、ポジティブな気持ちを持って明日の予選に臨みます」

新井康久|株式会社本田技術研究所 専務執行役員 F1プロジェクト総責任者
「FP1とFP2の両セッションでは、予定していたランプログラムを順調に消化することができ、マシン全体のフィーリングはよくなっていると思います。

アロンソ選手とバトン選手はそれぞれ異なったエアロパッケージを使用して走行していたので、セットアップが異なるデータをたくさん取ることができ、この後解析を行った上で明日の予選につなげたいと思います」

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サーキット情報
サーキット名:マリーナ・ベイ・ストリート・サーキット
所在地:シンガポール
コース全長:5.065km
周回数:61周
トップスピード:時速305km

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・2014年ファステストラップ:ルイス・ハミルトン 1分50秒417(メルセデス・AMG・ペトロナス・F1チーム)
・ラップレコード:1分48秒574 (2013年、セバスチャン・ベッテル、インフィニティ・レッドブル・レーシング)

特徴:高温・多湿のシンガポールレースはF1ドライバーにとって最も過酷と言われる一方、このレースを楽しみにしているドライバーも多い。

レースペースはモナコの次に遅いが、90度のコーナーが多いトリッキーな市街地で、そびえ立つコンクリートの壁を避けながら、高温・多湿の環境のもと、50℃を超えるコックピットの中で2時間戦い続ける。

また、このレースは今回で8回目の開催となるが、過去のすべてのレースでセーフティカーが出動しているため、どんなトラブルにも対応できるよう、チーム全員が常に集中力を高めていなければならない。

滑りやすい路面を走行するため、今回のレースには最も柔らかいコンパウンドの2つ、スーパーソフトとソフトのタイヤが用意されているが、雷雨などの不安定な天気に影響される可能性もある。

観客にとっては、火花を散らして走るマシンを照明が照らす、異次元の世界を楽しみ、F1特有の「スペクタクル」を味わうことができる特別な週末となる。

気候:この時期のシンガポールは、気温30℃以上、湿度70%が平均予想だが、今週はそれに加えて豪雨および落雷などの不安定な予報となっている。

※ FIAとは、Fédération Internationale de l’Automobile(国際自動車連盟)の略称

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