富士重工業(スバル)の2017年暦年の世界生産・販売、6年連続の過去最高値更新を計画


いよいよ今年2017年4月1日付(予定)で、社名(商号)を「株式会社SUBARU(かぶしきがいしゃすばる、英文表記:SUBARU CORPORATION)」に改定する富士重工業株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:吉永泰之)は、その該当2017年の幕開けとなる1月17日に「同年暦年の生産・販売計画」を発表した。

それによると、国内海外すべての業績を合算した総生産台数は、6年連続で暦年過去最高となる111万台となっている。なお、この数字は2016年に続き、2年連続の100万台超でもある。

より具体的な生産計画の内訳は、まず国内に於いて前年2016年を1%下回る72万1000台の生産を計画しており、一方で海外分では、米国で生産能力増強を重ねていることにより、4年連続・暦年過去最高となる38万9000台になるとしている。

この海外に於ける生産増の背景は、先の通り同社米国生産拠点であるスバル オブ インディアナ オートモーティブ インク(以下、SIA)に於ける能力増強投資にある。

米国に於いて予てよりの既存生産車であるレガシィ、アウトバックに加え、新たにインプレッサの生産を含めた生産能力は、2016年3月末の218千台から、2016年末には394千台、さらに2018年度には436千台へ引き上げられる。

しかも、これらの生産増分は米国・カナダでの販売車となる。おおむね米国に於ける同社の事業状況は、他の国内自動車メーカーと異なり、米国内1本足で生産増強に腐心してきた経緯もあって、今日「米国ファースト」を謳う新大統領の影響下で、少なくとも2017年は同社にとって、大きなリスク要因を抱えないという絶好の状況にある。

対して販売環境が厳しい中国に於いては、7%減の計画を打ち出し収益重視の構えを見せている。こちらも、他社が中国シェアに注目してきた分、事業上のリスクを避けられている。

気になる国内状況は2016年10月に発売した新型「インプレッサ」が、日本でカー・オブ・ザ・イヤーを受賞。同社では、これによる販売貢献を見込み、前年超の8%増・16万9000台の販売を計画(うち主力登録車は6%増・12万9000台の計画)する。

結果、昨年11月に60カ月連続で前年実績を上回り、好調を維持し続ける米国・カナダエリアに於ける台数増加を踏まえ、同社は6年連続の暦年過去最高値92万1000台の販売台数値を目指す構えである。