仏・ミシュラン、2016年6月30日期末第1四半期業績短信を発表


ミシュランの株式合資会社・コンパニー・ジェネラル・デ・ゼタブリスマン・ミシュラン(Compagnie générale des établissements Michelin 、CGEM、本社:フランス・クレルモン=フェラン市、取締役会長:ミシェル・ロリエ、CEO:ジャン=ドミニク・スナール)は、2016年6月30日期末第1四半期業績短信を発表した。

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同社の2016年上半期の通常業務による営業利益は、売上高比13.7%の14億500万ユーロに増加し、販売量は市場水準を上回る2.5%の増加となった。

より具体的には、2016年度・乗用車並びにライトトラック用タイヤマーケットに於いては、販売実績で一旦、第2四半期に横ばいになったものの、当期中で挽回した。

それに対してトラック用タイヤ市場の販売実績は、乗用車・ライトトラック用タイヤ市場に及ぶことなく終わっている。またさらに鉱山・建設機械用市場については、既存実績に対してさらに縮小する結果となった。

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一方で、製品自体の総販売量面については、あらゆるセグメントで市場水準を上回り2.5%増加した。なお乗用車・ライトトラック用タイヤは4%、トラック用タイヤは1%伸びたのだが、特殊製品事業では2%落ち込んだ。

これらを踏まえて、為替レート変動による影響を除外した場合の通常業務による営業利益は 、以下の要因に牽引されて売上高比13.7%、1.7ポイントの改善を示す2億4,100万ユーロとなった。

また効果的なマネジメントおよび比較対象との優位性を反映して、価格ミックスおよび原材料コストの変化の影響では、1億1,500万ユーロのプラスとなった。

以上を踏まえて競争力強化計画を背景とした1億5,500万ユーロの増益が、生産コストおよび間接費の増加を相殺。フリーキャッシュフローは800万ユーロのプラスとなり、2015年上半期から1億800万ユーロ改善した(買収考慮前)。

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なお株式買戻しに関しては、上半期の1億5,000万ユーロの限度額分は完了し、下半期に新たに1億5,000万ユーロの限度額分の開始が予定されている。

最高経営責任者のジャン=ドミニク・スナール氏は、「上半期、ミシュランはタイヤおよびサービスの質の高さ、成長と価格付けの効果的なバランス管理、およびコスト競争力によって力強い業績を上げました。

競争の激しい市場環境において、当社は戦略的ビジョンを達成するために策定された4分野の改善にこれまで以上に力を注いでおります。

すなわち、顧客サービスの質の強化、業務活動の効率化、デジタル・ソリューションの展開および社内各チームへの権限付与の強化です」と述べている。

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今年度下半期の見通しは、北米及び欧州に於いて乗用車・ライトトラックおよびトラック用タイヤ市場は、やや推進力が弱まると見られている。

対して中国の乗用車・ライトトラック用タイヤセグメントは活況が続くと見込んでいる。課題の特殊タイヤ市場は、当面、鉱業会社の在庫削減の実施による影響を今後も受け続ける。

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今後は、上記環境下に於いて下半期の営業利益率のマネジメントにより、通年の価格ミックスおよび原材料による影響をプラス方向に働くと想定。結果ミシュランでは、世界の市場トレンドを上回る販売量を確保していくこと。

さらに為替レート変動による影響を除外した通常業務による営業利益の増加、及び8億ユーロを上回る構造的なフリーキャッシュフローの達成の目標を目指して行く構えだ。
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※フリーキャッシュフロー:
営業活動による正味キャッシュから投資活動による正味キャッシュおよびその他の短期金融資産による正味キャッシュを控除したもの(株主還元前)