F1ロシアGP決勝、ロズベルグ4連勝。ホンダ陣営は6・10位入賞


FIAフォーミュラ・ワン世界選手権、第4戦ロシアGP(開催地:ロシア・ソチ・オートドローム<コース全長:5.848km・決勝53周>、開催期間:4月29~5月1日)の決勝レースが5月1日(日曜日)に開催された。

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レースは、今季開幕以来メルセデス陣営を追い続けているセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が、1周目の段階であっけなくリタイア。

これによって早々にフルコースコーションとなった状況を上手く利用したニコ・ロズベルグ(メルセデス)が予選トップのポジションからレースを終始リードした。

結果、開幕から4連勝を飾って、ドライバーズランキングでも今季、早くもライバルを引き離し始めている。

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2位はロズベルグの僚友ルイス・ハミルトン(メルセデス)。ただハミルトンは総じて今季、波に乗り切れず安定感に欠く状況で、今レースもパワーユニットのトラブルにより、スターティンググリッド10番手からの追い上げとなり、着実にライバル達を出し抜き、何とか2位表彰台をもぎ取った。

3位は、ここのところメルセデス陣営に次ぐポジションを安定的に得ているフェラーリ陣営のキミ・ライコネンとなった。

なお期待のマクラーレン・ホンダ陣営は、フェルナンド・アロンソが6位。ジェンソン・バトンが10位と、揃って入賞圏内に食い込んでいる。

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上記決勝の舞台となったソチ・オートドロムは2014年にGPシリーズに組み入れられた。

コースの特徴は、レース専用コースと市街地コースの組み合わせとなっているところにある。
ただ同じく市街地コースを舞台とするモナコや、シンガポールと大きく異なる点がある。それは市街部分の路面が思っている以上になめらかで、かつ高規格路面のため、グリップ力が高いということだ。

コースレイアウトは、2つの長いストレートを複数の屈曲率の高いコーナーでつなぎ合わせたような形で、高速区間を持つ前半部と、中低速のエンジンピックアップが求められる後半部がある。

サーキット幅自体は、広く余裕ある設計であることから、出走マシン毎に異なるライン取りが可能な点も特徴のひとつ。

ゆえにターンイン時の突っ込みで、ライバルを出し抜くことが可能なコースであることから、接近戦が見どころのひとつとなっている。

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ちなみに今回のレースにピレリが持ち込んだタイヤのコンパウンドは、スーパーソフト、ソフト、ミディアムの3タイプとなっている。

予選セッションは先の通りで、前日予選のQ2に於いて、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がエンジントラブルにより脱落。

これによって、ニコ・ロズベルグ(メルセデス)が漁夫の利を得て、難なくポールポジションを得る。

対して、いつものごとく予選2番手に付けて、大いに気を吐いたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は、ギアボックス交換を行ったことから7番グリッドの降格を申し渡され、スターティンググリッド上位から後退した。

結果、PPのニコ・ロズベルグ(メルセデス)の隣にはバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)が並ぶことになった。

その後方のセカンドラインには、キミ・ライコネン(フェラーリ)と、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)という布陣。

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明けて決勝当日の天候は、晴れ、気温17度・路面41度・湿度62%の環境下で、各出走車両はスーパーソフトとソフトコンパウンドを履くドライバーに分かれた。

ホールショットを獲ったのは、PPから危なげなくスタートを切ったニコ・ロズベルグ(メルセデス)。

これをスターティングポジション2番手のバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)が追うも、エンジンパワーに有利なキミ・ライコネン(フェラーリ)がストレートエンドで、ボッタスとの差を詰め切って、ボッタスをオーバーテイクすることに成功する。

一方、予選で2番手に食い込むも、ギアボックス交換で7番グリッド降格となったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は、どうも今レースに関してはツキが無く、地元のレース出走とあって、並々ならぬ意気込みを見せていたダニール・クビアト(レッドブル)に追突されて早々にレースから脱落した。

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加えてセルジオ・ペレス(フォース・インディア)のパンク、ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)とのリオ・ハリアント(マノー)の脱落等の混乱で、レースは早くもフルコースコーションとなってしまう。

この時点で、上位陣営はロズベルグ(メルセデス)、ライコネン(フェラーリ)、ボッタス(ウイリアムズ)、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)、ハミルトン(メルセデス)、マックス・フェルスタッペン(トロ・ロッソ)、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、ロマン・グロージャン(ハース)、ケビン・マグヌッセン(ルノー)という布陣。レースはこの状態のままで4周目に再開となった。

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再開早々、ハミルトン(メルセデス)が、ボッタス(ウイリアムズ)とフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)を交わした後、ライコネン(フェラーリ)をも抜き去り2番手に浮上。

抜かれたライコネン(フェラーリ)は、ハミルトン(メルセデス)の後方に貼り付き、隙を狙う構えを見せている。

以降、タイヤ交換等に伴うピットストップで各車の順位が変動したが、トップグループがほぼタイヤ交換を終えた22周目時点では、ロズベルグ(メルセデス)、ハミルトン(メルセデス)、ライコネン(フェラーリ)、ボッタス(ウイリアムズ)、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)、ペレス(フォース・インディア)、フェルスタッペン(トロ・ロッソ)、マーカス・エリクソン(ザウバー)、アロンソ(マクラーレン)、リカルド(レッドブル)という布陣で後半戦に突入する。

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上位集団の変動があったのは35周目。フェルスタッペン(トロ・ロッソ)エンジントラブルによりリタイヤを喫する。

一方、後半に向けて、マシンの速度を上げていたハミルトン(メルセデス)はエンジン内の水圧に課題を抱えてしまいレーシングペースを落としてしまう。

またマッサ(ウィリアムズ)は上位陣営中、ただひとり47周目に2回目のタイヤ交換でスーパーソフトを選択した。

しかしレース自体は、中盤以降トップの変動がなく、結果、レースの勝者は、ポール・ツゥ・ウインを決めたロズベルグ(メルセデス)、これに後半ペースを抑えたハミルトン(メルセデス)が25秒差でゴールラインを潜る。

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3位ライコネン(フェラーリ)。4位ボッタス(ウイリアムズ)、5位は2ストップ戦略を採ったフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)、6位はマッサを含む以降のドライバーを出し抜きアロンソ(マクラーレン)が入った。

7位マグヌッセン(ルノー)、8位グロージャン(ハース)、9位ペレス(フォース・インディア)、10位はジェンソン・バトン(マクラーレン)が、終始ステディな走りを披露して入賞ポイントを獲得している。

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決勝1位・ニコ・ロズベルグ
「今週末は、予選段階で早々に完璧な車体のバランスを見つけて、それが決勝レースを通して終始続いていた。スタート自体も上手く行ったことで、先頭をキープし最後までレースをコントロールし続けることができた。

これほど完成度の高いマシンを作ってくれたチームには、心から感謝したい。ここまでマシンが仕上がったからこそ、限界までコースをプッシュできるのだから。

またルイスもいい仕事をしたね。ただあえて課題を挙げると、マシンの信頼性に少し不安があることだろう。

昨日はルイスに問題が起きているし、今日はレース中に2台とも問題を抱えていた。でも、僕らには素晴らしいチームがついているんだから、きっと問題を解決できると信じている。

いずれにしても4勝を挙げて、ヨーロッパラウンドに入れることに感謝したい。バルセロナを心から楽しみにしている」

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決勝2位・ルイス・ハミルトン
「今日は、昨夜にファクトリーから、新しい対策パーツを取り寄せるために奔走し、今日のレースに何とか出られるよう、一晩中準備をしてくれたメカニックたちに感謝したい。

僕のガレージの人たちは今、とても苦しい時間を過ごしているけれど、彼らに対する信頼は全く揺らいでいない。彼らのハードワークがなければ僕はここまで来ることすらできなかった。

レースは、まずオープニングラップの混乱に巻き込まれないことに注意した。思いっ切りよくターンインしていたら、他車と衝突していたかもしれないし、今回は、接触せずに抜け出せてほっとした。

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そこからのペースは思ったよりも良く、ことによると勝つ事も可能ではないかと感じたことさえあったほどだ。けれどパワーユニットに水圧の問題が起きてしまって、その可能性は消えてしまった。

最後は、2位を維持できるだけのスピードを保って、ポジションを持ちこたえるのが大変だったけれど、できる限りの努力を重ねた。クルマを丁寧に扱って、ゴールラインまで持ち帰らないといけなかった。

だけれど、今週末の流れを考えると、チェッカーまで辿り着けて本当に良かったと思っている。

完全な状態のエンジンパーツがあまり多く残っていない状態で、僕らはまだ長いシーズンを乗り切らなくてはならない。シーズンを乗り切るためにもマシンにもっと信頼性を高める努力をする必要がある」

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決勝3位・キミ・ライコネン
「全く以て簡単な週末ではなかったけれど、それでもベストを尽くす努力をした。

スタートはうまくいって2番手につけたけれど、去年と同じように、セーフティカーが出た後に、ストレートでウィリアムズを抑えられなかった。

彼らから遅れを取り戻そうと頑張ったんだけれど、むしろそのバトルの中で、ハミルトンにポジションを奪われてしまった。

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だからそれ以降は、何とかポジションを上げるために、より長く辛抱強く走ることにしたのだけれど、今日は、それが候を博したと思う。

ただ幾らか燃料をセーブしなければならなくなり、そのせいでラップタイムには影響が出てしまったのは否めない。

とは言え、マシンのハンドリングは決勝レースを通して総じて良かったと思う。今日は、たまたま3位が精いっぱいだったけれど、フェラーリに乗る僕らふたりは、いずれ2台揃って先頭を走ることを狙っている。

そう考えると、今日の結果は理想の状態とは程遠い。優勝争いができなくて本当に残念だけれど、今回の結果を元に、努力を重ねて、もっと上のポジションを目指して行くつもりだ」

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【以下はマクラーレン・ホンダ陣営、予選後のコメント】

フェルナンド・アロンソ
MP4-31-02
FP3
12番手 1分38.633秒(トップとの差 +2.230秒)12周

予選
Q1 8番手 1分37.971秒(オプションタイヤ)
Q2 14番手 1分37.807秒(オプションタイヤ)

「Q2終盤のラップタイムは、出走車の誰もが非常に接近していた。14番手とQ3進出を決めたポジションとのタイム差は、わずか0.2秒だった。

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その結果、残念ながら、我々の順位はグループの最後となってしまった。けれども、それが現状だと思わねばならない。

ただ、我々が記録したラップタイムを、努力を重ねて、さらに0.2秒縮めることは充分に可能だと思っている。

それが実現できれば、ポジション争いで激戦区となっている中位グループに於いて、他チームのマシンを数台オーバーテイクする、大きな手助けとなるだろうと考えている。

たまたま今日は幸運に恵まれなかったが、今週末に我々のマシンの競争力が増したことは明らかでもある。明日のレースではポジションを上げて、ポイント獲得に向けた戦いができればと良いと思っている」

ジェンソン・バトン
MP4-31-03
FP3
8番手 1分38.260秒(トップとの差 +1.857秒)14周

予選
Q1 13番手 1分38.332秒(オプションタイヤ)
Q2 12番手 1分37.701秒(オプションタイヤ)

「今日はQ3進出目前まで行った。我々もそれに向けて、攻めの走りをしたが、結局、0.1秒差で進出を取り逃がしてしまった。

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ちなみにマシンのバランス自体は決して完ぺきという状態ではなかった。ただQ2での8番手のラップタイムからわずか0.2秒差という非常に接近した争いとなった。

予選では、フェルナンドも、私のマシンも、ハンドリングに悩まされた。というのは、マシンがアンダーステアになってしまっており、それを解消するのに苦労したからだ。

フロントウイングの角度を少し増しただけでも、マシンのバランス大きくが崩れ、アンダーステアからオーバーステアに突然変わってしまう。だから予選ではそうした過度特性に注意していた。

いすれにしても、明日は我々にとって難しいレースになるだろう。1周の内71%はアクセル全開で走り抜けられるが、ここではターン2が難しい。

そのため、明日はトラブルに巻き込まれないようにしながら、ポジションをいくつか上げ、そのあとどうなるのか見てみるつもり。

明日の決勝では1ストップ戦略を採用するドライバーが増え、それ自体も、おもしろいレース展開のいち要素になるものと思う」

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エリック・ブーリエ
McLaren-Honda Racing Director
「明日のレースに向けて12番手および14番手という結果に終わったことには、強いフラストレーションを感じる。

前回の中国戦以来、我々が有効な進化を遂げたことは間違いなく、それは今日の予選でジェンソンがQ3進出を0.095秒という僅差で逃したことからも証明されている。今シーズンで、我々が最もQ3に近づいたのだ。

ただ、現時点での我々のポジションについては、現実的な見方をしている。

我々のマシンには常にトップ10入りするほどの速さはなく、ここのコースは自分たちの強みに適したレイアウトになっていないため、明日は厳しいレースになることも分かっている。

それでも、我々が主なライバルチームと比べても、着実な進化を遂げていることは、明日のレースに向けて励みになる要素だ。だから、明日はポイント圏内で完走できるよう懸命にプッシュする」

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長谷川 祐介
本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「10番手のマシンとの差がわずか0.1秒で、Q3進出にあと一歩のところで手が届かなかったことがとても残念です。

我々の実力を反映しているとはいえ、一日も早く中団グループの前に立てるようにがんばりたいと思います。

ロングランのペースは昨日の走行から安定していますので、長いレースの中でなにが起きてもいいように、ポジションを一つでも上げてレースでのポイント獲得をチーム一丸となって目指します」

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【マクラーレン・ホンダ陣営、決勝後のコメント】
決勝6位・フェルナンド・アロンソ
「オープニングラップのターン2と3に於いての僕らのポジションはとても幸運だった。あのアクシデントのおかげで、我々は易々と上位のポジションを獲得できた。

それに今日に比べると昨シーズンの我々は、良いスタートが切れてもそのポジションを守れなかった。けれど、今年はそれとは違って、安定したペースを刻んでいると感じている。

6位フィニッシュで5番目に速いラップタイムを出せたということは、僕らのクルマにまだ大きなポテンシャルがあるということだ。実際、レース中のクルマの感触は良かった。

ただ当初は、若干燃料をセーブして我慢の走りをしていた。そしてレース最終盤は全体的を攻めて走ってみることも行った。

その成果はラップタイムにも表れている。この結果から、今日以降は、全戦に於いて、常にポイントを取りに行く戦略を実行していくつもりだ」

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決勝10位・ジェンソン・バトン
「今回のトラックレイアウトは、我々のマシンパッケージにぴったりとは、とても言えないコースだった。そんな中で、2台とも着実にポイントを取れた。このことはチーム全体にとって素晴らしい成果だ。

またレースでは、スタート時に全車が1度にターン2に殺到していて大混乱になっていたから、自身はそれを避けて後退しなければならなくなり、そこからの追い上げで、不利な展開になってしまった。

けれどもマシンの状態自体は良く、総じてレース中の走行ペースは良かったと思う。後半はポジションを取り戻すだけの走りに徹していたから、ドライビングも愉しめたほどだ。

正直、幾つかオーバーテイクが難しいと思う場所もあったが、そうしたポイントでも何度か仕掛けて、走りを愉しめたのは収穫だったろう。

次のバルセロナのレースは、我々とマシンにとって難しいコースだと思うが、ここを踏ん張って、その次のモナコでは、より多くのポイントを稼ぎたいと考えている」

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エリック・ブーリエ(レーシングディレクター)
「ダブル入賞はチーム全体にとって最高の結果であり、シーズン開幕から我々が安定して進歩していることを示している。

特に今日のレースでは、フェルナンドは見事な走りを披露して、持てる能力のすべてを披露してくれた。

彼のレースは、14番手から8番手にジャンプアップしたスタート直後から安定し、それ以降はずっとトップ10内をキープし、さらに序盤以降に再びポジションを上げて6位入賞を果たした。

とはいえ、彼にとっては片目で燃料メーターを見ながらのレースとなってしまった部分もある。

4位でゴールしたバルテリ・ボッタスとのギャップを見ると、フェルナンドが慎重に走っていたかのが分かる。

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終盤のわずかな時間の中で速いラップを刻み、自由に走っていた彼の姿は、全開走行がもたらす我々のマシンポテンシャルを示している。

一方、ジェンソンは、最後の最後まで踏ん張った。オープニングラップの混乱の影響を受けてしまったにも関わらず、大胆な彼らしいパフォーマンスでバトルを切り広げた末の10位入賞は実に頼もしい。

いずれにしても今回のレースは、組織全体の努力がもたらした格好のショーケースとなった。

いよいよ我々に寄せてくれている信頼が、報われ始めていると感じている。ただし、つばめが1羽来たからといって1度に夏がやってくる訳ではない。

それでも、シーズンが進むにつれて、我々が大きく進歩を遂げ始めいると確信している。今後も強い信念のもと、進み続けたい」

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長谷川祐介(株式会社本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者)
「今日は2台揃ってポイント獲得を果たし本当に嬉しいです。経験豊富な2人のドライバーだけあって、混乱したオープニングラップに於けるトラブルを上手に回避する見事な動きを見せ、レースを通して上位のポジションを争う良い走りを披露してくれました。

また今日は、チームとドライバーが1ストップ戦略をやり遂げる素晴らしい仕事をしてくれた御陰で、今日の結果につながったのだと思っています。

上位陣との差はまだ大きく、まだまだ先が長いですが、中団では十分な競争力があることが確認できました。

次からは、連戦が多くなるヨーロッパラウンドですので、ますます気を引きしめて臨みます」

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ロシアGP 2016 決勝リザルト
順位/カーNo・ドライバー/チーム/タイム
1/6・Nロズベルグ__/メルセデス/1:32’41.997
2/44・Lハミルトン__/メルセデス/+25.022
3/7・Kライコネン__/フェラーリ/+31.998
4/77・Vボッタス___/ウィリアムズ/+50.217
5/19・Fマッサ____/ウィリアムズ/+1’14.427
6/14・Fアロンソ___/マクラーレン/+1周
7/20・Kマグヌッセン_/ルノー__/+1周
8/8・Rグロージャン_/ハース__/+1周
9/11・Sペレス____/フォース・インディア/+1周
10/22・Jバトン____/マクラーレン/+1周
11/55・Cサインツ___/トロ・ロッソ/+1周
12/3・Dリカルド___/レッドブル/+1周
13/30・Jパーマー___/ルノー/+1周
14/9・Mエリクソン__/ザウバー/+1周
15/26・Dクビアト___/レッドブル/+1周
16/12・Fナッセ____/ザウバー/+1周
17/21・Eグティエレス_/ハース/+1周
18/98・Pウェーレイン_/マノー/+2周
—-33・Mフェルスタッペン_/トロ・ロッソ/–
—-5・Sベッテル___/フェラーリ/–
—-27・Nヒュルケンベルグ_/フォース・インディア/–
—-88・Rハリアント___/マノー/–

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ドライバーランキング
順位/ドライバー__/AUS_BRN_CHN_RUS
1/Nロズベルグ___/25_25_25_25=100
2/Lハミルトン___/18_15_06_18=57
3/Kライコネン___/00_18_10_15=43
4/Dリカルド____/12_12_12_00=36
5/Sベッテル____/15_00_18_00=33
6/Fマッサ_____/10_04_08_10=32
7/Rグロージャン__/08_10_00_04=22
8/Dクビアト____/00_06_15_00=21
9/Bボッタス____/04_02_01_12=19
10/Mフェルスタッペン/01_08_04_00=13
11/Fアロンソ____/00_00_—_08=8
12/Kマグヌッセン__/00_00_00_06=6
13/Nヒュルケンベルグ/06_00_00_00=6
14/Cサインツ____/02_00_02_00=4
15/Sペレス_____/00_00_00_02=2
16/Jバトン_____/00_00_00_01=1
17/Sバンドールン__/—_—_01_—=1

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コンストラクターランキング
コンストラクター/エンジン__/AUS_BRN_CHN_RUS
1/メルセデス/メルセデス___/43_40_31_43=157
2/フェラーリ/フェラーリ___/15_18_28_15=76
3/ウィリアムズ/メルセデス__/14_06_09_22=51
4/レッドブル/タグ・ホイヤー_/12_18_—_—=30
5/ハース/フェラーリ_____/08_10_—_04=22
6/トロロッソ/フェラーリ___/03_08_06_00=17
7/マクラーレン /ホンダ_____/—_01_—_09=10
8/フォースインディア/メルセデス/06_—_—_02=08
9/ルノー/ルノー________/—_—_—_06=06
–ザウバー/フェラーリ______/—_—_—_—=00
–マノー/メルセデス_______/—_—_—_—=00