アプリやオンライン経由で、空き駐車スペース情報を入手するパイロットプロジェクト
ロバート・ボッシュGmbH（本社：シュトゥットガルト・ゲーリンゲン、代表取締役社長：Dr.rer.nat.Volkmar Denner <フォルクマル・デナー>、以下、ボッシュ）は、ドイツ・シュトゥットガルトで、パーク＆ライド用の駐車／駐輪場に空きスペースを素早く見つけることができるパイロットプロジェクトを開始した。
クルマを利用して、鉄道駅での乗り換える際、駅直近の駐車スペースがあるかどうかを素早く知ることができれば、鉄道への乗り換えが便利になる。
この基本的な考えに基づき、シュトゥットガルト地域連合（Verband Region Stuttgart）は、ロバート・ボッシュGmbHと協力し、アクティブな駐車場管理を行うパイロットプロジェクトに着手している。
このプロジェクトは、Sバーン（近郊電車）の路線S2（ショルンドルフ）およびS3（バックナング）沿いにある15のパーク＆ライド施設で実施されている。
これらの施設に設置されるボッシュのセンサーが、1分ごとに空いている駐車スペースを特定し、その情報がリアルタイムで送信される。同時にこの情報がシュトゥットガルト運輸運賃協会（VVS）のアプリとウェブサイトで確認できるようになる。
シュトゥットガルト地域の北東部にある11の市町村が、このパイロットプロジェクトへの参加にすでに合意しており、こうした地方自治体が大部分を所有・運営しているパーク＆ライド施設用のインターネット回線と電気回線をこれから整えていく予定だ。
シュトゥットガルト地域連合は、シュトゥットガルトをサステナビリティのモデル都市にすることを目指す州規模のプログラムから受ける資金を基に、このプロジェクトを支援している。
シュトゥットガルト地域連合のリージョナル・ディレクターを務める二コラ・シェリング（Nicola Schelling）氏は、「このプロジェクトでは、最新の技術を活用することにより、地域サービスを向上させることができます。
都市部の駐車場の場合、ゲートが開く回数をカウントし、そこから利用可能な駐車スペースを算出するのが一般的な方法でした。今後はこの試みにより、自動車と公共交通機関の乗り換えがよりいっそう便利になるでしょう」と述べた。
これを受けて地域の事業開発活動を担当するユルゲン・ヴルムターラー（Jürgen Wurmthaler）氏は、「パーク＆ライド施設に関して、これはまさに画期的な取り組みだと言えるでしょう。
但し、このパイロットプロジェクトに参加する施設には、ゲートが一切なく、さらに出入口が2カ所以上設置されているところもあるのです」と語る。
対してロバート・ボッシュGmbH取締役会メンバーのディルク・ホーアイゼル氏（Dirk Hoheisel）は、「しかしこれについては全く問題ありません。私たちはセンサーを活用し、駐車場をIoTの一部にしようとしています。
このシステムが空き駐車・駐輪スペースを探す手間をドライバーの代わりに引き受けることで、駐車場を探す負担を軽減し、環境に与える影響を最小限に抑えたいと考えています」と語った。
このパイロットプロジェクトは、ボッシュのセンサーが設置される2016年初めにスタートし、2018年6月まで継続することになっている。
同プロジェクトでは、空き駐車・駐輪スペースに関するリアルタイム情報を提供することによって実際にバスや電車を利用するドライバーの数が増えるかを調べるため、駐車場の稼働率も調査・分析される予定だ。
現在、シュトゥットガルト地域には、50～700台を収容できるパーク＆ライド施設が100カ所以上ある。
パイロットプロジェクトの対象となる施設のうち、最も小規模な施設（ショルンドルフ）には49の駐車スペースがあり、最も広い施設（ヴァイブリンゲン）には520以上あるという。
同サービスの関連リンク（英語）：
Bosch helps drivers find the perfect parking space
http://www.bosch-connected-parking.com