ボルグワーナー、中国・長城汽車へ環境規制に応えるデュアルクラッチと制御モジュールを提供


ボルグワーナー社(本社:米ミシガン州アーバンヒルズ、社長兼最高経営責任者:ジェームズ・ベリアー/James Verrier、以下、ボルグワーナー) は2017年5月17日、長城汽車股份有限公司(Great Wall Motors:GWM)へ自社開発した湿式デュアルクラッチトランスミッション(湿式DCT)向けに提供すると発表した。

この湿式DCTは、先進的なソレノイドバルブと摩擦材を使用してカスタマイズしたDualTronic(R)のクラッチモジュールおよび制御モジュールで、燃費改善とダイナミックなドライビングを実現するよう設計されたボルグワーナーの最先端ユニット。

優れた耐熱性、拡張可能なトルク容量、調整可能な発進特性を備えている。また特別に設計されたGWMの7速湿式DCTは、最新の高級車ブランド「WEY」をはじめとする人気車種などに搭載されている。

特に今発表のDualTronicクラッチモジュールは、2つの湿式クラッチを偶数ギアと奇数ギアのそれぞれにつなぐことで、動力伝達を妨げずに一瞬で滑らかなギアチェンジを行い、ドライビングを快適にするもの。

特殊設計のクラッチ溝を持つこのモジュールは、先進的なマルチセグメントの湿式フリクションマテリアルによる優れた耐熱性を備えているほか、トランスミッションの製品寿命の最後まで高いトルク容量と操作時の信頼性を保証する。

またコンパクトな油圧ソレノイドバルブを使用した制御モジュールは、クラッチだけでなくトランスミッションのギア切り替え機構も正確に制御し、ダイナミックなドライビング性能を実現する。

なおDualTronicテクノロジーは、コンパクトなモジュール設計で変速機のサイズや重量が抑えられているため、燃費の改善につながり、結果的に排出ガスを削減することができる。

同ユニットの供給開始にあたり、ボルグワーナー・トランスミッションシステムズ・社長兼事業本部長のロビン・ケンドリック氏(Robin Kendrick)は、「排出基準と燃費要件の厳格化に伴い、中国の自動車メーカーの多くが、燃費に優れた環境にやさしいテクノロジーを採用するようになっています。

当社は今年3月、GWM向けにカスタマイズしたデュアルクラッチモジュールと制御モジュールの大量生産を開始しました。

専門的な技術支援を通じて、省エネと環境保護に関する中国の政策にお客様が対応できるようサポートできることを大変光栄に思います。

当社は、2013年のGWMとの戦略的な提携以来、中国の自動車市場における同社の成長を支えることに努めてきました。

今後もGWMが目標を達成できるよう、緊密な連携を続けてまいります。」と語っている。

なおボルグワーナー(NYSE: BWA)は、自動車の内燃機関、ハイブリッド車、電気自動車向けのクリーンで高効率な技術ソリューションを提供するグローバルなリーディングカンパニーである。

世界17カ国62カ所に生産・開発拠点を持ち、全世界でおよそ27,000人の従業員を擁している。※ボルグワーナーWebサイト:https://www.borgwarner.com