アウディ、デトロイトモーターショー2017で3台のニューモデルを初披露


Audi Q8 concept、Audi SQ5 TFSI、Audi A5/S5 Cabrioletの3台を2017年春から提供開始へ

アウディ AG(本社:ドイツ・バイエルン州インゴルシュタット、取締役会長:ルパート・シュタートラー、以下アウディ)は、新しい年の幕開けに3台のニューモデルを発表した。

具体的にはデトロイトで開催されている北米国際自動車ショー(NAIAS)で、将来の市販モデルの先駆けとなるAudi Q8 conceptを発表するほか、新型Audi SQ5 TFSIを世界初公開、さらに新型A5/S5 Cabrioletを一般に向けて初披露している。

3台の車両名とその特徴は以下の通り
– Audi Q8 concept:クーペスタイルのラグジュアリーSUV
– Audi SQ5 TFSI:354hpを発揮するQ5シリーズのトップモデル
– Audi A5/S5 Cabriolet:至高のドライビングプレジャーを実現

クーペとSUVの融合:Audi Q8 concept
プレステージ性とスポーツ性の両立を目指したAudi Q8 conceptは、SUVならではの広い室内と、クーペのエモーショナルなスタイリングを巧みに融合した。

アウディはこのコンセプトカーにより、フルサイズクロスオーバーという新しいセグメントに参入し、同時に、アウディデザインの新たな方向性を示した。

そのスタイリングは、フラットで幅広いCピラーや、ホイール上に力強く張り出したショルダー部分が特徴的だ。これらのAudi Q8 conceptに取り入れられた多くのデザイン要素は、1980年代の初代Audi quattroをモチーフにした。

車体のボリュームは、比較的低いルーフラインを採用しつつ、室内空間は4人の乗員と荷物のためのスペースを確保。対してインテリアは、伸びやかな水平ラインで構成することで、スポーティながらもエレガントな雰囲気を醸し出す工夫を凝らした。

なおこのクルマには大型タッチスクリーンによる新しい操作コンセプトが採用されている。進化したアウディバーチャルコクピットは、AR(拡張現実)技術を取り入れ、現実世界に仮想インジケーターを融合したヘッドアップディスプレイを搭載。

この新しいヘッドアップディスプレイでは、例えば仮想のナビゲーションの矢印が、実際の路上に置かれているかのように表示される。

一方、ドライブシステムとサスペンションは、量産モデルから最新のテクノロジーが移植されている。

具体的にAudi Q8 conceptに搭載されるプラグインハイブリッドシステムは、330kWの合計システムパワーと700Nmの最大トルクを発生。このパワーはquattroフルタイム4輪駆動システムによって道路に伝えられる。

サスペンションでは、エアスプリングを用いたサスペンションとセラミック製ブレーキディスクを搭載しており、アウディでは、このAudi Q8 conceptの仕様をベースに、生産モデルを市場に導入する予定としている。

V6パワーと卓越したダイナミクス:Audi SQ5 TFSI
新型Q5シリーズの最もスポーティな仕様となるAudi SQ5 TFSIもワールドデビューを果たした。

搭載されるターボチャージャー付き3.0リッターV6エンジンは、260kW(354hp)の最高出力と、1,370rpmという低回転から500Nmの発生させる。

その動力性能は0~100kmを5.4秒で走りきる。なおこのエンジンにはquattroフルタイム4輪駆動システムと、8速ティプトロニックトランスミッションを組み合わせた。

さらにオプションで、左右リヤホイール間のトルク配分をアクティブに制御するスポーツディファレンシャルや、走行条件に応じてステアリングレシオが調整されるダイナミックステアリングが設定される。

これらのシステムは、エンジン、ティプトロニックトランスミッション、標準装備されるダンパーコントロールとともに、アウディドライブセレクトのシステムと連携して作動する仕組みだ。

ドライバーは、アウディドライブセレクトで走行モードを選択することによって、各システムの制御プログラムを調整することができる。

また、オプションのエアサスペンションを装着すると、一定の運転状況においてサスペンションの高さも調整できるようになる。

エクステリアに関しては、アルカンターラ/レザーのSスポーツシート、LEDヘッドライト、5ダブルスポークスターデザインの20インチ鋳造アルミホイールなど数多くの専用パーツ/装備していることからベースとなったAudi Q5から識別は容易だ。このAudi SQ5 TFSIは、2017年中頃から本国ドイツでの販売が予定されている。

至高のドライビングプレジャーを実現:Audi A5 / S5 Cabriolet
デトロイトに於いては、A5ラインナップを完成させるモデルも登場した。先に発売されたCoupé及びSportbackに続き、新型Audi A5/S5 Cabrioletが初公開となった。

ボディデザインはクーペをベースにしており、リヤウインドーはよりフラットに、前後の短いオーバーハングやパワーバルジを備えた長いラップアラウンドボンネットといういでたちとなった。

クラシカルな装いのソフトトップは、遮音性だけでなく開閉操作も簡便にした。具体的には、スイッチを軽く引くだけで時速50km/h以下であれば、走行中でも完全自動でトップを開閉することができる。

また新型Audi A5/S5Cabriolet Cabrioletは、コネクティビリティとドライバーアシスタンスシステムの面でも最新のテクノロジーを備えている。

駆動システムでは、quattroフルタイム4輪駆動システムを採用。さらにオプションでアダプティブダンパーも装着することも可能とした。

アダプティブダンパー装着車は、アウディドライブセレクトで走行モードを選択することで、よりスポーティな、もしくはより快適性重視の走りを楽しめるようになる。

パワーユニットには、複数の新型エンジンが設定されており、その出力は2.0 TDIと2.0 TFSIが190hp、3.0 TFSIが354hpとなる。この新しいカブリオレシリーズは、2017年3月からドイツ及び他のヨーロッパ諸国での販売が開始される予定である。

各車の燃料消費データは以下の通り

Audi SQ5 3.0 TFSI:
複合サイクルにおける燃料消費量(L/100km):8.5~8.3
複合サイクルにおけるCO2排出量(g/km):195~189

Audi A5 Cabriolet:
複合サイクルにおける燃料消費量(L/100km):6.6~4.5
複合サイクルにおけるCO2排出量(g/km):151~118

Audi S5 Cabriolet:
複合サイクルにおける燃料消費量(L/100km):7.8~7.7
複合サイクルにおけるCO2排出量(g/km):177~175