アストンマーティン、中国・Letv社のコネクティビティ技術導入へ


英国・アストンマーティン(本社:英国・ウォリックシャー州ゲイドン、CEO:アンディ・パーマー)と、中国・Letv社は、米国・CES2016の会場ブースに於いてLetv社が開発した「オートリンク(Auto Link)」を搭載したRapide Sをコンセプトモデルとして初公開した。

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アストンマーティンは昨年末、中国のICT企業「Letv」との間で、コネクティビティカー研究の開発プロジェクトで合意。

これを受けて、今回公開された「オートリンク」は、Letvの「Internet of Vehicles(クルマのインターネット)」システムを採用。Rapide Sのセンターコンソールやインストルメント・パネルにカスタマイズを施した。

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具体的には、Rapide Sのセンターコンソール部分に13.3インチの大型HDのタッチパネルを搭載。さらにメーターパネル部には12.2インチのデジタルメーターが組み込まれている。

Letvによると、この「オートリンク」は、音声制御、ナビゲーション、音楽ストリーミング、オンラインラジオ、ネットワークを介したロードサポート機能を備えているという。

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この「オートリンク」搭載車の公開に関して、アストンマーティンのアンディ・パーマーCEOは、「今回Rapide Sに、Letvが開発したオートコネクトを搭載した理由は、顧客からコネクテッド機能への期待が大きく伸びてくると考えているからです」と述べている。

また「オートリンク」を開発したLetvでは、「当社はこれまで、様々な民生用電子機器の開発を手掛けてきましたが、コネクテッドカー領域は、私たちにとって挑み甲斐のある分野と考えています。

当社はコネクテッドカー分野の技術開発を皮切りに、新たな電動モビリティの開発に至る研究プロジェクトでも、これまで以上の成果を残していきたいと考えています」と述べた。

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なおアストンマーティンでは、V12エンジンを搭載するラグジュアリースポーツ「DB9」の後継モデルを2016年3月のジュネーブショーでデビューさせる一方で、電動ユニットをパワートレインとする新たな車両開発を精力的に進めており、中国の投資グループ「China Equity」との間で、将来の量産モデル開発で合意している。

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そこでまず同社では、RapideをベースとしたRapide Eを2017年にデビューを目標に進めていく。

既にパイロット車両は、4ドアモデルのRapide SのEV仕様「Rapide E Concept」として昨秋、英国・ロンドンのランカスターハウスで発表している。

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現時点では、モーターやバッテリー(二次電池)などパワートレインの詳細は公表されていないものの、およそ800馬力の動力性能を誇るとされるRapide E Conceptは、オックスフォードシャー州・グローブの開発拠点で、エンジニアリング会社のウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング社との技術提携によって開発された。

今後、同車が量産化を果たした場合、ウォリックシャー州ゲイドンにある本社工場でこれを生産し、約2年後に市場投入するいう。

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またこれを契機にアストンマーチンは、現在ラインアップしているスポーツカーのデザインと、V8ユニットを2020年までに一新する構えとされている。